🗂️ 取引先管理
「取引先管理」では、仕事でお金のやり取りをする相手(お客さん・仕入先・外注先など)を登録します。登録しておくと仕訳入力・支払調書の作成が楽になります。
🏢 取引先の種類
🖊️ 取引先の登録手順
左メニューの 🏢 取引先管理 をクリックします。
「+ 取引先追加」ボタンから登録します。
かんたん入力・仕訳帳で取引先名を入力すると、登録済みの取引先が候補として表示されます。
選択するだけで自動入力されます。
📄 決算書の売上先・仕入先明細への記載
青色申告決算書・収支内訳書の「売上(収入)金額の明細」「仕入金額の明細」には、取引先を最大4件まで個別に記載できます。どの取引先を個別に載せるかは、取引先の編集画面の「決算書の明細への記載」で選べます(得意先・仕入先のみ)。
・「必ず個別記載する」を指定した取引先が優先的に枠を確保し、空いた枠は「自動」の取引先が金額の大きい順に補充されます。
・表示順は最終的に金額の大きい順です(個別記載を指定しても、並び順は金額順になります)。
・「上記以外にまとめる」に回した金額も「計」には含まれます。金額が消えるわけではなく、明細に個別表示されないだけです。
💡 使いどころの例:サブスクなど少額多数の売上をまとめる
たとえば毎月少額のサブスク料が多数の相手から入るような場合、そのままだと少額のサービス名が売上先明細に並んでしまい、主要な取引先が埋もれてしまうことがあります。こうした少額多数の売上先を「上記以外にまとめる」に設定すると、明細には主要な取引先だけが並び、少額分は「上記以外の売上先の計」に合算されます(合計金額は変わりません)。逆に、金額は小さくても決算書に必ず載せたい取引先は「必ず個別記載する」にしておけば、金額順の上位4件から漏れても確実に記載されます。
この設定が反映される帳票 → 青色申告決算書 / 収支内訳書(白色)
📌 未登録取引先について
仕訳帳・かんたん仕訳・口座情報連携(CSV取込)のいずれかで取引先名を手入力(フリーテキスト)で登録すると、既存の取引先マスタと一致しない名前は「未登録取引先」として一時保存されます。
ヘッダーの「📝 未登録取引先」ボタンから確認・正式登録ができます。
入力した取引先名が、取引先マスタに登録済みの名称と完全に一致する場合は、確認画面なしで自動的にその取引先へ紐付けられ、「未登録取引先」の一覧には表示されません。
これは、後述の「🔗 正式登録時:過去の仕訳への紐付け」(候補を確認してチェックを入れることで紐付ける機能)とは異なり、確認画面なしで即座に行われる自動処理です。
CSVインポートの摘要(例:「サブスクリプションの支払い」)がそのまま取引先名として取り込まれてしまうなど、本来取引先名が不要な仕訳(事業主貸・事業主借への振替等)が未登録取引先に混ざることがあります。
「削除」ボタンは、その取引先名が仕訳で使用中の場合は削除できません。取引先名自体が不要な場合は、代わりに「− 紐付け解除」ボタンを使ってください。その取引先名を使用している全ての仕訳の取引先の紐付けを一括で解除し、一覧から完全に消えます。
摘要の内容(例:「振込手数料」「顧問料」など)から、区分が自動的に「士業等(源泉徴収対象)」と判定される場合があります。銀行手数料や決済手数料が誤って士業等と判定されるケースがあるため、「士業等」と判定された取引先を正式登録する際は、必ず確認画面が表示されます。
確認画面では、自動判定の根拠となった勘定科目(参考情報)が表示されます。内容を確認し、
🔗 正式登録時:過去の仕訳への紐付け
「✓ 正式登録」を押すと、同じ取引先名を含む過去の仕訳が候補として自動で表示されます。チェックを入れた仕訳だけが、登録する取引先と紐付きます(何もチェックしなければ紐付けは行われません)。
🔗 同じ取引先の統合(表記ゆれ)
同じ取引先でも、入力時の表記のゆれで別々の未登録取引先として登録されてしまうことがあります。
こうした「同じ取引先かもしれない候補」を見つけて、1つにまとめられる機能です。
👀 統合候補の見方
各候補には、判断に必要な情報が並びます。
✅ 1つにまとめる
候補の中から、残したい正しい名前を1つ選びます(初期状態では、使用回数がいちばん多いものが選ばれています)。
確認画面が表示され、次の内容が示されます。
- どの名前にまとまるか(残す名前)
- まとめられて消える名前
- 使用回数が残す名前に合算されること
- 仕訳(帳簿)の内容や金額は変わらないこと
まとめると、消える側の未登録取引先は削除されます。元に戻すことはできません。確認画面の内容をよく確かめてから実行してください。
なお、統合しても仕訳や金額には一切影響しません(未登録取引先の候補リストが整理されるだけです)。
🚫 「別の取引先です」を選んだ場合
候補に挙がっていても実際は別の取引先のときは、「別の取引先です」を押します。
- 以後、その組み合わせは統合候補として提案されなくなります(まとめてしまう事故を防げます)。
- 設定した内容は、候補一覧の下にある折りたたみ 「別の取引先として設定済み」 にまとまります。通常の画面が煩雑になりません。
- 後から「設定を解除」できます。解除すると、再び「同じ取引先かもしれません」に表示されます。
🔤 摘要マッピング
口座情報連携(銀行・クレカCSV取込)では、明細の「摘要」がそのまま取引先名として取り込まれます。
そのため「月額プラン sample@example.com」「振込 カ)サンプル」のように、メールアドレスや「振込 」などの余分な文字が取引先名に混ざってしまうことがあります。
摘要マッピングは、こうした摘要を取引先名として使う前に整える(別名に置き換える/一部を除去する)ための設定です。
🖊️ ルールの作り方
摘要をどう照合するかを、次の3つから選びます。用語だけでは分かりにくいため、具体例で覚えてください。
| 種類 | 意味 | 例(パターン → 摘要 → 結果) |
|---|---|---|
| 完全一致 (exact) |
摘要がまるごと一致したときだけ変換。全角/半角や「(株)」などの表記ゆれは吸収します。 | 「カ)サンプル」→ 摘要「カ) サンプル」→ 株式会社サンプル |
| 前方一致 (prefix) |
摘要の先頭がパターンで始まるときに変換。 | 「楽天カード」→ 摘要「楽天カード 12/01 ...」→ 楽天カード |
| 部分一致 (contains) |
摘要のどこかにパターンを含むときに変換。いちばん広く一致します。 | 「サンプル」→ 摘要「振込 カ)サンプル」→ サンプル社 |
パターン(照合する文字)と、変換後の取引先名を入力します。
取引先名として扱いたくない摘要(振替や、名称が不要な明細など)に一致させ、取引先名を空欄にしておくと、その摘要は未登録取引先の候補に登録されません(摘要そのものは仕訳に残ります)。
適用プレビューは、いま登録されている摘要のうち何件がこのパターンに一致し、どう変換されるか(変換前 → 変換後)を保存前に一覧で表示します。
パターンの指定を誤ると(特に部分一致で短い語を指定した場合)、本来は別扱いにしたい取引先まで同じ名前にまとめられたり、候補から除外されたりします。プレビューで「意図した摘要だけが一致しているか」「一致件数が多すぎないか」を必ず確認してから保存してください。
✉️ 既定でメールアドレスは自動的に除去されます
初期状態で、摘要に含まれるメールアドレスは自動的に取り除かれます(システム既定のルール)。
これは特定のアドレスを狙うのではなく、「メールアドレスの形式」を自動判定して除去します。そのため:
- メールだけの摘要(例「user@example.com」)は、除去すると名前が空になるため 取引先候補に上がりません。
- 「@」を含んでいてもメール形式でない文字列(SNSのID「@account」、参照コードなど)は除去されません(誤って消さないための安全側の判定です)。
「メールアドレス除去」などのシステム既定ルールは一覧で「システム既定」と表示され、編集・削除はできません。ただし自分のアカウント(事業者)でのみ「無効化」できます。この無効化は他の事業者には影響しません(あなたの事業者だけで効かなくなります)。
📝 取引例で覚えよう
❓ よくある質問
Q. 取引先を削除したい
一覧の「削除」ボタンから削除できます。ただし、仕訳で使用中の場合や、請求書・見積書が紐づいている場合は削除できません。その場合は使わなくなった取引先として「無効」に切り替えてください(データを保持したまま、仕訳入力時の選択対象外にできます)。
Q. 個人のお客さんも登録できる?
できます。個人名で登録してください。
Q. 支払調書に必要な情報は?
住所・マイナンバー(個人)または法人番号(法人)が必要です。
Q. 未登録取引先が「士業等」と表示されたが、実際は銀行手数料だった
正式登録の確認画面で「区分を選択」から正しい区分(仕入先・外注先など)を選び、「この区分で登録する」を押してください。士業等として確認していなければ源泉徴収の対象にはなりません。既に「士業等」で登録してしまった場合は、取引先の編集画面から区分・源泉徴収区分を修正してください。
Q. 売掛金で売上を計上した場合、決算書の売上先明細に取引先は表示される?
表示されます。発生主義(借方=売掛金/貸方=売上)で計上した場合でも、取引先は売上行・売掛金行のいずれに付けても構いません。青色申告決算書/収支内訳書の「売上(収入)金額の明細」には、その取引先が売上先として集計されます。取引先を付けていない売上は、従来どおり「上記以外の売上先の計(雑収入を含む)」にまとめて集計されます。
Q. 1つの仕訳の借方に複数の得意先を入れたら売上先明細に個別表示されなかった
1件の仕訳(借方)に複数の得意先が混在している複合仕訳の場合、どの得意先の売上か一意に定まらないため、売上先明細には個別表示されず「上記以外の売上先の計」に集計されます。得意先ごとに個別表示したい場合は、仕訳を得意先単位に分けて入力するか、売上行に得意先を直接付けてください。